足跡をたどる
静岡県 伊東市
伊豆半島の北端に位置する伊東市は、東京から交通の便のいい海辺の温泉地として人気があります。ウィリアム・アダムスはヨーロッパ式の船の設計と建造技術で、日本初のガレオン船の建造を伊東で行うよう德川家康から命ぜられました。アダムスはこの命令に応え、功績として家康より旗本としての地位を与えられました。
町の中心を流れる伊東川の河口には、アダムスが造船を行った場所があり、その作業を監督していた様子を描いた壁画があります。また、黒い火山灰砂浜と太平洋を見下ろす遊歩道には、キュビスム風の胸像を含むアダムスに関連する彫像があります。東海館は、残念ながら現在は宿泊施設としては営業していませんが、博物館として、また入浴施設としての営業はおこなっています。また、アダムスと伊東との関りを紹介する展示もおこなわれています。
伊豆半島の玄関口である伊東市。伊豆半島は複数の地殻変動が重なり合った火山地帯で、ジオパークに指定されています。西海岸にはサーファーで賑わう砂浜が続き、半島の南端近くには下田市があります。1854年、アメリカのペリー提督乗艦の黒船が下田に来航し、それが幕府の対外政策見直しへの圧力の高まり、更には1868年の武家政治の終焉へと繋がっていったのです。
現在、この静かな海辺の町は観光客やヨット愛好者に人気があります。一方、伊東から内陸に入った修善寺は温泉と高級旅館で有名な町です。1968年に日本人として初めてノーベル文学賞を受賞した川端康成の代表作「伊豆の踊子」はこの伊豆半島を舞台にしています。
詳しくはこちらをご覧ください:www.explore-izu.com
徳川家康の故郷、駿河国。伊豆半島の東海岸にあり、富士山にそびえる伊東市。
静岡県伊東市の花火大会時のウィリアム・アダムスの像。